2013年8月12日月曜日

第35回浜松医科大学公開講座 その8

わしです。
第35回浜松医科大学公開講座その8です。
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「脳卒中から身を守る」
・脳卒中とは脳出血と脳梗塞のこと
・脳出血…血管が破綻するもの、高血圧性脳内出血は減少傾向
・脳梗塞…血管が梗塞するもの、脳卒中全体の70%以上
・脳梗塞の3病型
①心原性梗塞→心臓にできた塞栓が脳血管に詰まって起こる。心房細動と呼ばれる不整脈が主な原因。症状が急激に発現し重篤な後遺症が残る可能性が大きい。予防的に「抗凝固剤」ワルファリンの投与が推奨されている。
②アテローム血栓性梗塞→高血圧に加え、脂質異常症が主な原因。脳の主幹動脈のアテローム硬化による大血管病。再発防止に「抗血小板薬」が用いられる。
③ラクナ梗塞→脳の穿通枝に起こる小血管病。高血圧性脳内出血と類似した血管の病変が破綻せずに閉塞すると起こる。抗血小板薬を治療に用いる場合、慎重な血圧管理をしないと出血が起こる可能性がある。
・脳卒中の危険因子としては年齢、高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、心房細動、大量飲酒などがある
・脳梗塞にならないために最も大切なことは、危険因子の管理!

以上、要点をまとめてみました。
年齢のように変えられない因子もありますが、適切な治療や生活習慣により改善できる因子もあります。
脳卒中は危険因子の回避により、ある程度は予防ができ、また発症しても症状が軽くすむ可能性があるそうです。
病院勤務をしていた頃は、脳卒中の後遺症を抱えた方々の治療もさせていただいていました。
後遺症の現れかた、重症度には個人差がありますが、日常生活もままならず大変な思いで暮らしている方も大勢いらっしゃいます。
みなさんが脳卒中を発症しないこと、万が一発症した場合にも身体的・精神的に支えられるようにしたいというのが私たちの願いです。